法制史研究 46号 (1996年) |
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【論 説】 |
小川浩三 | 中世学識法における判決と慣習法――教会法学者ヨハネス・アンドレアエの『慣習法論』とその学説史的前提―― | 1 |
【叢 説】 |
高倉史人 | 明治四四(一九一一)年商法改正の意義――罰則規定の改正を中心に―― | 41 |
【学界動向】 |
石川英昭 | 中国における法思想史研究の現状と課題 | 75 |
【《シンポジウム》】 |
【二〇世紀の法史学――日独比較】 |
【報 告】 |
西川洋一 | はじめに | 104 |
ゲールハルト・シュック(和仁 陽訳) | 一九〇〇年前後の歴史諸学問における近代的社会化の理論――モデルネの危機の文脈における社会的紀律化観念の形成によせて―― | 106 |
古澤直人 | 日本近代法史学史における「中世」 | 127 |
クラウス・シュライナー(西川洋一訳) | フォルク、支配、自由――二〇年代以降のドイツ中世史学の国制史研究における指導的問題設定、時代に拘束された概念と政治的判断形成―― | 147 |
【書 評】 |
西村安博 | 新田一郎 日本中世の社会と法――国制史的変容―― | 165 |
白根靖大 | 木郷和人 中世朝廷訴訟の研究 | 173 |
岩谷十郎 | 石川一三夫 日本的自治の探求――名望家自治論の系譜―― | 179 |
新井 勉 | 大石 眞 日本憲法史 | 184 |
島 善高 | 木野主計 井上毅研究 | 188 |
高橋良彰 | 藤原明久 ボワソナード抵当法の研究 | 191 |
大平祐一 | 山中永之佑編 堺県法令集 1〜4 | 196 |
藤原明久 | 伊藤孝夫 債権の強制的実現と公権力――「年貢未進」・強制執行・租税滞納処分―― | 201 |
成瀬高明 | 笠原英彦 巡察使制の機能に関する覚書 | 204 |
森田 悌 | 佐藤泰弘 平安時代における国家・社会編成の転回・同 律令国家の諸段階 | 206 |
井上満郎 | 中村修也 京職論――平安京行政機構研究の試み―― | 210 |
水本浩典 | 長谷山彰 日唐裁判手続に関する一考察――獄令郡決条における太政官覆審の意義をめぐって―― | 213 |
所 功 | 福井俊彦 令義解の撰定と格式の施行 | 216 |
長谷山彰 | 義江彰夫 王朝国家刑罰形態の体系・同 蔵人等奉栽の刑罰形態 | 218 |
田中修實 | 植田信広 鎌倉幕府の殺害刃傷検断について | 222 |
岡 邦信 | 金井静香 公家領安堵の変遷・吉原弘道 建武政権の安堵に関する一考察――元弘三年七月官宣旨の伝来と機能を中心に―― | 226 |
新田一郎 | 西村安博 中世後期の在地法秩序に関する再検討――肥前松浦党一揆を素材として―― | 229 |
鎌田 浩 | 小林 宏 古典ヲ斟酌シテ時勢ノ宜シキニカナフ――熊本藩と法的思考―― | 232 |
藪 利和 | 林 紀昭 公事方御定書受容の一形態――浜田(館林)藩の場合―― | 235 |
石川一三夫 | 居石正和 明治地方制度の成立とその特徴(一)――府県制の成立過程を中心に――・同 明治地方制度の成立とその特徴(二)――モッセの自治論を中心に―― | 238 |
伊藤孝夫 | 島 善高 元老院国憲按の編纂過程(上)(下) | 241 |
橋本誠一 | 矢野祐子 ポアソナードの憲法構想――小田切本『憲法備考』を手がかりにして―― | 243 |
萩原 守 | 島田正郎 北方ユーラシア法系通史 | 247 |
奥村郁三 | 范 愉 権利の実現と裁判――古代中国における裁判制度を中心に(一)(二)完―― | 252 |
工藤元男 | 池田雄一 漢代の制について――江陵張家山『奏書』の出土によせて――・同 江陵張家山『奏書』について・飯尾秀幸 張家山漢簡『奏書』をめぐって | 254 |
川合 安 | 中村圭爾 晋南朝律令と身分制の一考察 | 258 |
關尾史郎 | 池田 温 唐朝開元後期土地政策の一考察 | 260 |
礪波 護 | 岡野 誠 唐代食封制の一問題――いわゆる七丁封戸論争をめぐって―― | 262 |
石田勇作 | 気賀澤保規 唐代府兵制における府兵の位置――中国中世的兵士の一形態として――・愛宕 元 唐代府兵制の一考察――折衝府武官職の分析を通して―― | 264 |
遠藤隆俊 | 梅原 郁 刑は大夫に上らず――宋代官員の処罰―― | 267 |
辻 正博 | 川村 康 宋代断例考 | 271 |
柳田節子 | 高橋芳郎 親を亡くした女たち――南宋期のいわゆる女子財産権について―― | 273 |
川村 康 | 辻 正博 宋代の流刑と配役 | 276 |
池内 功 | 植松 正 元代江南投下考――『元典章』文書にみる投下と有司の相克―― | 278 |
山根幸夫 | 佐藤邦憲 明代の律編纂考――洪武年律編纂の二・三の史料の再検討から―― | 280 |
滋賀秀三 | 谷井陽子 清代則例省例考 | 283 |
小野和子 | 中村茂夫 清代に於ける婦人の刑事責任――贖刑を主として―― | 285 |
森田成満 | 中村正人 清律『夜無故入人家条』小考 | 287 |
中村正人 | 森田成満 清代に於ける民事法秩序の構造 | 289 |
熊 達雲 | 松田恵美子 清末礼法争議小考(一・二完)・同 中国の近代的憲法典の編纂に関する一考察 | 293 |
島田正郎 | 萩原 守 清朝蒙古例の淵源の一形態――北京図書館所蔵モンゴル文法規『崇徳三年軍律』を手がかりにして―― | 297 |
稲元 格 | 守山記生 北フランス・ベルギー中世都市研究 | 299 |
山内 進 | 黒田忠史 西欧近世法の基礎構造 | 303 |
和田卓朗 | 山本文彦 近世ドイツ国制史研究――皇帝・帝国クライス・諸侯―― | 306 |
仲内英三 | ミヒャイル・シュトライス編・佐々木有司・柳原正治訳 一七・一八世紀の国家思想家たち――帝国公(国)法論・政治学・自然法論―― | 310 |
野上博義 | 小田中直樹 フランス近代社会 一八一四〜一八五二――秩序と統治―― | 313 |
石川真人 | 林 智良 「市民法の科学化」論と神官クィーントゥス・ムーキウス・スカエウォラ Quintus Mucius Scaevola Pontifex の思想像――アルド・スキアヴォーネ Aldo Schiavone の議論を手がかりに―― | 317 |
林 信夫 | 浦野 聡 後期ローマ帝国における納税強制とcuriales | 319 |
三浦澄雄 | 五十嵐修 フランク時代の王権・教会・平和 | 321 |
岩野英夫 | 西川洋一 トゥールのグレゴリウスにおける国王の刑事裁判権・同 Alexander von Roes と一三世紀後半のライヒ意識 | 324 |
松村勝二郎 | 富沢霊岸 ノルマン貴族のイングランドヘの同化過程 | 327 |
富沢霊岸 | 直江真一 代襲相続法とジョン王の即位――「国王の事例」をめぐって―― | 329 |
高橋清徳 | 渡辺節夫 西欧中世における王の権威と聖性――カペー朝期の血統性と聖別を中心として――・同 フランス中世中期における貴族制と親族関係――シャンパーニュ地域の事例について――・同 西欧中世における封建制の展開と騎士身分の形成――フランスの事例を中心に――・同 領主と農民・同 〔批判と反省〕西洋中世政治権力構造をめぐる基本的諸問題――拙著に対する諸批判に答えて―― | 331 |
小野善彦 | 林 毅 法司と現在――H・ミッタイスの見解の検討――・同 中世都市ケルンの食糧品統制政策 | 336 |
上山安敏 | 山内 進 黎明期の国際人権思想――コンスタンツの論争とパウルス・ウラディミリの『結論五二』(一四一六年)――・同 初期近代ヨーロッパの知的潮流とプロイセン絶対主義――権力と知性―― | 339 |
高橋直人 | 若曽根健治 近世刑事史断章――都市ゲンゲンバッハの文書を中心に―― | 343 |
桜井利夫 | 千葉徳夫 近世ドイツ国制史研究における社会的規律化・同 中世後期・近世ドイツにおける都市・農村共同体と社会的規律化 | 345 |
三成賢次 | 飯野靖夫 君主権の回答にみるハレ法科大学判決団――ルーテヴィッヒ『回答集』から―― | 349 |
布田 勉 | 仲内英三 一八世紀プロイセン絶対王政時代のラントラート制をめぐる等族と王権 | 352 |
中村義孝 | 石井三記 フランス啓蒙期の「陪審制」論 | 355 |
黒田忠史 | 野田龍一 近世ドイツにおける弁護士成功報酬論――「訴訟の幾部についての約束」と「勝利の称賛」――・同 ドイツにおける弁護士報酬規制――判決例の分析をてがかりとして―― | 356 |
若曽根健治 | 和仁 陽 決闘の法史と社会史――カイザーライヒを中心とする問題素描―― | 360 |
梅田康夫 | 小口雅史氏の御教示に接して | 367 |
北野かほる | 城戸教授の御批判に接して | 370 |
【会 報】 |
学会記事 | 373 |
報告要旨 | 375 |
訃 報 | 390 |
【追悼の辞】 |
阪口修平 | 千葉徳夫教授の逝去を悼んで | 391 |
【平成七年度法制史文献目録】 |
日本法制史文献目録 | 1 |
東洋法制史文献目録 | 38 |
ローマ法・西洋法制史文献目録 | 58 |
【欧文レジュメ】 |