法制史研究 34号 (1984年)
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 【論 説 共通課題「国家論をめぐって」】
山室信一近代日本における国民国家形成の諸相1
岡道男キケロの「国家論」――その指導者像(二・五一)をめぐって――23
服藤弘司幕藩体制国家の権力関係――大名留守居を通じてみたる――47
成瀬治ジャン=ボダンにおける「国家」と「家」79
 【叢 説】
島善高律令時代の恩赦――その種類と効力――101
 【学会動向】
石川武「中世ヨーロッパにおける法秩序の構造と展開」をめぐって129
 【書 評】
鬼頭清明東野治之 日本古代木簡の研究151
前田晴人山尾幸久 日本古代王権形成史論162
吉田孝・上横手雅敬佐藤進一 日本の中世国家168
瀬野精一郎川添昭二 九州中世史の研究183
瀬野精一郎山口隼正 中世九州の政治社会構造185
岡邦信関幸彦 研究史地頭186
西村圭子外山幹夫 大名領国形成過程の研究189
石井進豊田武 日本の封建制(豊田武著作集第八巻)192
山室恭子杉山博 戦国大名後北条氏の研究・小和田哲夫 後北条氏研究195
伊東すみ子鷲見等曜 前近代日本家族の構造――高群逸枝批判――198
大竹秀夫藤野保 日本封建制と幕藩体制203
前田正治服藤弘司 刑事法と民事法(幕藩体制国家の法と権力W)205
荒井貢次郎東義和 被差別部落と一揆209
後藤正人小西愛之助 近世部落史研究211
秀村選三大竹秀夫 近世雇傭関係史論213
坂野潤治坂井雄吉 井上毅と明治国家217
平野武久田栄正 帝国憲法史225
平野邦雄森公章 「天皇」号の成立をめぐって228
野村忠夫若月義小 冠位制の基礎的考察――難波朝廷の史的位置――230
森田悌利光三津夫 初代使別当考232
福井俊彦林陸朗 「延暦交替式」の実効力234
石丸煕五味文彦 院政期知行国制度の基礎的研究――知行国の変遷と分布――236
石井紫郎石井進 主従の関係238
伊藤一義鈴木国弘 中世の親族と「イエ」――中世女性史研究序説――・同 中世前期の家族=親族形態とその意義・同 中世前期親族論序説241
網野善彦植田信広 中世前期の「無縁」について244
大饗亮田中稔 鎌倉幕府創設期の地頭制度について――文治元年十一月「地頭勅許」以前を中心にして――247
植田信広藤原良章 鎌倉幕府の庭中249
安田元久青山幹哉 鎌倉幕府将軍権力試論――将軍九条頼経〜宗尊親王期を中心として――251
吉田徳夫杉橋隆夫 鎌倉右大将家と征夷大将軍253
田中修實河内祥輔 御成敗式目の法形式255
三鬼清一郎勝俣鎮夫 戦国大名検地について――安良城盛昭氏の批判に答える――257
田原嗣郎石井紫郎 「封建」と「郡県」・同 「封建」制と天皇制260
大久保治男大平祐一 幕末の「御手伝」・「上納金」263
白川部達夫川村優 天和〜正徳年代を中心とした五〇〇石旗本塚原・油川氏の村落支配・同 相給村落の一特質265
川村優白川部達夫 旗本相給知行論266
高木侃莖田佳壽子 武士の離縁と駈込268
鎌田浩林由紀子 近世武家の家のあり方――家とその承継――270
吉田正志藤原明久 岡山藩評定所における在方公事の裁判過程――岡山藩制確立期を中心として――272
神保文夫吉田正志 天和・貞享期の幕府相対済令に関する二、三の史料274
大平祐一神保文夫 近世私法体系の転換――天保十四年の金公事改革――(一)(二)(三)(四)完276
藤原明久菅野俊作 幕末南部藩の林野の利用と所有の構造278
向井健利光三津夫 日本における議事決定並びに選出方式について――明治期――280
内田誠中山勝 明治七年・函館におけるドイツ領事殺害事件に関する一考察・同 明治三年・徳島騒擾裁判関係史料282
加藤英明布目潮m17766 明治十一年長崎華僑試論――清民人名戸籍薄を中心として――285
川口由彦橋本誠一 佐賀県における加地子処分と土地所有権の確立――士族地主と地租改正――・同 「村」と土地所有――「明治前期大審院民事判決録」にみる村落共同体と土地所有との関連――287
重松一義杉山晴康 ある監獄学者の青春――若き日の小河滋次郎について――290
加藤高熊谷開作 鉄山師による土地集積の法的過程・同・武居正臣 農地の総有制――現状と沿革――・同 Two customs and the codification of the civil code in Japan 292
阪本是九平野武 近代天皇制国家の政教関係295
浅古弘山中永之佑 農商務省の創設と勧業法制――その治安対策的意義について――297
渋谷隆一中尾敏充 日清「戦後経営」と地方勧業法制――第四次、第五次勧業会設置の意義を中心に――299
岩村等小柳春一郎 穂積陳重と貸借権――民法六〇九条を中心に――・同 民法の制定と家300
小柳春一郎村上一博 穂積陳重博士の相続制度論――相続進化論と明治民法における「家」――302
加藤美穂子白石玲子 明治民法施行以後における夫婦財産関係――夫婦財産契約の実例を素材とする一考察――304
山中永之佑石川一三夫 明治期の町村自治に関する一視点――むら有力者と行政訴訟――・同 名誉職自治の理念と実態――明治地方自治制度論に関する一視点――306
後藤正人井ヶ田良治 明治後期の権利闘争の一事例――未解放部落民の平等入会要求――309
岸本美緒中国史研究会編 中国史像の再構成――国家と農民――311
尾形勇西嶋定生 中国古代国家と東アジア世界321
中村裕一大庭脩 秦漢法制史の研究326
滋賀秀三多賀秋五郎 中国宗譜の研究330
宮坂宏西村幸次郎編訳・解説 中国における法の継承性論争335
松崎つね子奥崎裕司 中国民衆反乱史論337
堀毅秦簡講読会 「雲夢睡虎地秦墓竹簡」釈註初稿 承前6 封診式339
堀敏一籾山明 秦の隷属身分とその起源――隷臣妾問題に寄せて――341
籾山明冨谷至 秦漢の労役刑・同 謀反――秦漢刑罰思想の展開――343
籾山明堀敏一 漢代の七科謫とその起源345
冨谷至堀毅 秦漢賊律考348
永田英正福井重雅 漢代察挙制度の研究――とくに制挙における昇進の規準をめぐって――350
金子修一尾形勇 中国の即位儀礼・岡安勇 中国古代史料に現われた席次と皇帝西面について351
池田温中村裕一 唐代の南選制と嶺南地方に就いて356
丹喬二高橋芳郎 宋代の抗租と公権力358
栗原純寺田浩明 田面田底慣行の法的性格――概念的分析を中心として――361
森田成満中村茂夫 不応為考――罪刑法定主義の存否をも巡って――362
臼井佐知子片山剛 清末広東省珠江デルタの図甲表とそれをめぐる諸問題――税糧・戸籍・同族――・同 清末広東省珠江デルタの図甲制について――税糧・戸籍・同族――・同 清末広東省珠江デルタにおける図甲制の諸矛盾とその改革(南海県)――税糧・戸籍・同族――364
石田浩内山雅生 近代華北農村社会における「共同関係」についての一考察――河北省順義県沙井村の「看青」と「塔套」を中心として――368
浅井敦奥村郁三 中国文化大革命――法制史的試論――・滋賀秀三 法制史の立場から見た現代中国の刑事立法――断想的所見――370
高見澤磨宮坂宏 中国の新婚姻法の二、三の問題点についての法史的検討373
石井米雄奥平龍二 ビルマ古代法におけるインド法の受容とその限界――〈マヌ〉のビルマ的展開――375
清水宏祐佐藤次高 バグダードの任侠・無頼集団377
平田隆一エイナル・イェシュタード著・浅香正訳 ローマ都市の起源379
林信夫Gy・ディオズディ著・佐藤篤士・西村隆誉志・谷口貴都共訳 ローマ所有権法の理論383
上山安敏アブラモフスキー著・松代和郎訳 マックス・ウェーバー入門388
佐藤彰一石川武 序説・中世初期の自由と国家――国王自由人学説とその問題点――390
濱林正夫名古屋大学付属図書館編 イギリス近代思想史原典コレクション目録396
笹倉秀夫村上淳一 『権利のための闘争』を読む398
太田秀通合阪学 ギリシア・ポリスの国家理念――その歴史的発展に関する研究――404
森谷公俊古川堅治 アテナイ帝国におけるアテナイと同盟諸国との法的諸関係――裁判権を中心に――407
中村純森谷公俊 前四世紀アテネの帝国化について・同 第二次海上同盟期アテネの政治と外交409
本村凌二栗田伸子 ローマ帝国と「低開発」―― Albert Deman の所論を中心に――411
坂口明神宮典夫 ローマ帝政後期西部における逃亡コローヌス取戻立法の成立と崩壊414
青山吉信永井一郎 「ウェールズ法」のエベディウについて・同 「ウェールズ法」のアモビルについて・同 征服前ウェールズの gur ryd (「自由民」)・同 古ウェールズのアイルトについて416
東出功鶴島博和 11・12世紀イングランドに於ける《feodum》概念について――ケント Canterbury 大司教領を主たる素材として――・同 所謂“Norman Settlement”について――ノルマン系騎士とサクソン系在地勢力との支配関係設定をめぐって――・同 11・12世紀イングランドに於ける《miles》概念について――ケントを主たる素材として――420
森岡敬一郎直江真一 謀殺罰金制度考413
松垣裕イギリス中世史研究会西洋史研究会共催 一九八二年度大会共通論題報告 中世イングランドの社会と国制――城戸毅著『マグナ・カルタの世紀』をめぐって――425
山下和夫北野かほる イングランド初期議会における「請願」について428
谷和雄中野忠 クラフト・市民・共同体(上)(下)――中世末の一辺境都市――430
三浦弘萬野崎直治 ゲルマン古代の集落形態・社会経済構造とその変貌432
三浦澄雄三浦弘萬 北東部ドイツ地域における中世前期の定住社会と手工業の発達――ニーダーラウジッツ、カラウ地区、リュトイェンベルクのゲルマン諸定住の実態の考察を中心として――434
森義信佐藤彰一 五・六世紀ガリアにおける王権と軍隊・同 後期古代社会における聖人・司教・民衆436
平城照介森義信 カロリング時代の軍役義務負担者439
早川良彌木津隆司 中世初期における政治構造と家族構造・同 血縁意識の比較史的研究442
佐藤真典小田内博 十一世紀の教会改革におけるパタリアの位置445
吉田道也久保正幡 法学の mos Italicus と mos Gallicus 446
森征一佐々木有司 イルネリウス像の歴史的再構成449
野口洋二淵倫彦 第十二・三世紀ヨーロッパにおける両剣論――その理論と現実――450
桜井利夫林穀 中世都市ケルンの政治的指導層・同 中世ケルン都市共同体成立過程についての再論452
神寶秀夫稲元格 中世都市リューベックの領域政策研究序説・同 十二・三世紀のリューベック市における市民自治の展開――B・アム・エンデ説の検討――458
清水広一郎斎藤寛海 都市の権力構造とギルドのありかた――ヴェネツィアのギルドとフィレンツェのギルド――461
斎藤寛海森田義之 十三世紀におけるフィレンツェの都市建設463
森洋田中峰雄 中世パリ大学の学位制度における《subdeterminatio》465
林邦夫江島明 一五世紀カスティリアにおけるコルテスの衰退と王領地の都市467
細川滋浅野明 一六世紀前半期ロシアの知行地制――ノヴゴロド地方の事例研究――469
小川浩三吉野悟 アルキアートゥス(A.Alciatus)の「五尺の境界」時効論から――一六世紀から一八世紀の時効史の一部として――・同 クヤキウス(I.Cuiacius)のユ帝勅法集章別註解(Paratitla)における時効――一六世紀から一八世紀のヨーロッパ法時効史の一部として――471
瀬原義生前間良爾 ドイツ農民戦争とラントシャフト制度――ケンプテン修道院領の一事例研究――474
坂井栄八郎田熊文雄 啓蒙期法典編纂の国家思想――一八世紀末プロイセン王国の歴史的性格をめぐって――・同 一八世紀末プロイセンのマニュファクチュアと行政・司法――一七九四年のベルリンにおける織布工のストライキをめぐって――476
阪口修平柳川平太郎 一八世紀プロイセンのアクチーゼ・関税制度―― Regie 政策の再検討を中心に――479
河上倫逸鎌野邦樹 近代ドイツ法学における所有権概念の変遷――土地所有権法研究序説――481
水林彪村上淳一 ドイツ市民社会と家族・同 ローベルト・フォン・モールとへルマン・レースラーの社会理論・同 西ドイツの経済権力と私的自治――思想史的概観――・同 団体と団体法の歴史483
広渡清吾楜澤能生 ナチス期における土地法学489
和田卓朗石井紫郎 財産と法――中世から現代へ――491
林深山富澤教授の指摘に答える497
笹倉秀夫今井弘道氏の批判をめぐって499
 【会 報】
 学会記事508
 報告要旨510
 訃 報517
 【昭和五八年度法制史文献目録】
 日本法制史文献目録1
 東洋法制史文献目録21
 ローマ法・西洋法制史文献目録34
 【欧文レジュメ】
 
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