法制史研究 30号 (1980年) |
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【論 説】 |
高塩博 | 日本律編纂考序説 | 1 |
三浦澄雄 | 考古学的にみた中欧の家と村落 | 57 |
【叢 説】 |
一柳俊夫 | ふたたびベレザニ島出土のアキロドロスの手紙について――古拙時代後期のギリシアにおける商業の発展ならびに奴隷、外人の状態―― | 123 |
滋賀秀三 | 唐代における律の改正をめぐる一問題――利光三津夫・岡野誠両氏の論考に寄せて―― | 153 |
【学会動向】 |
砂川和義・中澤巷一・成瀬高明・林紀昭 | 大宝令復原研究の現段階(一) | 159 |
【書 評】 |
利光三津夫 | 大饗亮 律令制下の司法と警察――検非違使制度を中心として―― | 199 |
羽下徳彦 | 笠松宏至 日本中世法史論 | 201 |
服部英雄 | 勝俣鎮雄 戦国法成立史論 | 206 |
石尾芳久 | 荒井貢次郎 近世被差別社会の研究――東日本の類型構造―― | 213 |
荒井貢次郎 | 石井良助編 近世関東の被差別部落 | 217 |
荒井貢次郎 | 盛田嘉徳・岡本良一・森杉夫 ある被差別部落の歴史――和泉国南王子村―― | 218 |
荒井貢次郎 | 部落解放研究所編 近世部落の史的研究 上・下巻 | 220 |
田中彰 | 石尾芳久 大政奉還と討幕の密勅 | 221 |
坂井雄吉 | 稲田正次 明治憲法成立史の研究 | 224 |
金指正三 | 後藤新八郎 日本海軍軍令の研究 | 228 |
小暮得雄 | 重松一義 近代監獄則の推移と解説――現行監獄法への史的アプローチ―― | 231 |
小林宏 | 川北靖之 大宝田令六年一班条の復原について | 234 |
高柳真三 | 瀧川政次郎 御代始めの諸儀式の法的意義 | 236 |
齋川眞 | 高塩博 大宝律若干条の復元について――日本律逸文研究(一)――・同 養老律若干条の復元について――日本律逸文研究(二)――(付)律集解逸文二題 | 238 |
吉田孝・池田温 | 小林宏・高塩博 律疏考――我が国における唐律継受の一断面―― | 241 |
河内祥輔 | 梅田康夫 律令制的土地所有に関する一考察――いわゆる田主権の問題をめぐって――(一)(二)完 | 243 |
安田元久 | 時野谷滋 再び知行国制の成立について | 246 |
水戸部正男 | 佐々木文昭 公家新制の一考察――保元元年新制から建久二年新制について―― | 248 |
石井紫郎 | 棚橋光男 院政期の国家――その特質と機能―― | 249 |
石井良助 | ジェフリー・P・マス 鎌倉幕府初期の訴訟制度――問注所と政所を中心に―― | 251 |
平山行三 | 植田信広 鎌倉幕府の裁判における「不論理非」の論理をめぐって | 254 |
大饗亮 | 岡邦信 中世武士団に於ける置文――人吉相良氏を素材として――・外山幹夫 西国における惣領制の特質――大友氏を中心として―― | 255 |
石井進 | 丹生谷哲一 鎌倉幕府御家人制研究の一視点――散所御家人を通して―― | 259 |
福田豊彦 | 義江彰夫 鎌倉幕府守護人の先駆形態・同 頼朝挙兵時代の守護人成敗・同 頼朝挙兵時代の惣追捕使と守護人 | 261 |
阿部謹也 | 脇田晴子 日本中世都市と領主権力 | 266 |
大竹秀夫 | 豊田武 楽市令の再吟味 | 268 |
松尾剛次 | 網野善彦 中世身分制の一考察――中世前期の非人を中心に――・山田洋子 中世大和の非人についての考察・細川涼一 叡尊・忍性の慈善救済――非人救済を主軸に―― | 270 |
網野善彦 | 永原慶二 前近代の天皇 | 274 |
見城幸雄 | 井ヶ田良治 江戸時代における公家領の支配構造 | 276 |
大平祐一 | 同 京都町奉行所の与力について――神澤貞幹『翁草』を素材として―― | 279 |
莖田佳壽子 | 大平祐一 宝暦十年代替り御料巡見使任務心得書 | 281 |
植田信広 | 平山行三 和与続考――中世後期より近世に至る和解制度―― | 283 |
宮城栄昌 | 菊山正明 近世期沖縄における相続制についての一考察 | 284 |
田原嗣郎 | 尾藤正英 正名論と名分論――南朝正統論の思想的性格をめぐって―― | 286 |
瀧川政次郎 | 森毅 修験所職の展開と山伏改め――元禄五年南部藩の裁決とその影響―― | 288 |
牧英正 | 吉田正志 加賀藩前期雇傭関係法の性格(一)〜(三)完 | 289 |
手塚豊 | 藤田弘道 新律綱領編纂考――第一次草案進達から頒布まで―― | 292 |
加藤英明 | 大山梓 横浜外国人居留地取締規則 | 294 |
利谷信義 | 熊谷開作 民法実施当時の尼崎の上砂慣行・同 伊豆新島の入会慣行 | 296 |
長尾龍一 | 福島正夫 兄弟穂積博士と家族制度――明治民法の制度と関連して―― | 298 |
山中永之佑 | 下山三郎 近代天皇制論・田中彰 天皇制維新観成立史論 | 300 |
永井秀夫 | 御厨貴 明治国家機構創設過程における政治指導の競合――内閣制度および帝国議会創設の政治過程――(一)〜(四)完 | 303 |
尾藤正英 | 松本三之介 天賦人権論と天の観念――思想史的整理のための一つの試み――・松澤弘陽 天賦人権論覚え書 | 306 |
岡利郎 | 深瀬忠一 明治憲法制定をめぐる法思想・長尾龍一 法思想における「国体論」 | 309 |
小田中聡樹 | 三谷太一郎 日本における陪審制成立の政治史的意味――司法部と政党との権力関係の展開――(一)〜(三)完 | 312 |
柴田光蔵 | 高柳真三 日本人と法 | 315 |
古賀登 | 大庭脩 木簡 | 318 |
小口彦太 | 尾形勇 中国古代の「家」と国家――皇帝支配下の秩序構造―― | 322 |
中村茂夫 | 唐代史研究会編 中国律令制とその展開――周辺諸国への影響を含めて―― | 325 |
池田温 | 律令研究会編 唐律疏議訳註篇一(訳註日本律令 五) | 328 |
斯波義信 | 今堀誠二 中国封建社会の構造――その歴史と革命前夜の現実―― | 332 |
丹羽友三郎 | 島田正郎 遼朝官制の研究――東洋法史論集第一――・同 遼朝史の研究――東洋法史論集第二―― | 337 |
岡野誠 | 中村茂夫 伝統中国法=雛型説に対する一試論 | 342 |
大庭脩 | 古賀登 雲夢睡虎地某喜墓の秦律等法律文書副葬事情をめぐって | 345 |
西村元佑 | 菊池英夫 新出吐魯番唐代軍制関係文書試釈――「開元三年四月西州営諸隊火別請受馬科帳」について―― | 346 |
布目潮 | 瀧川政次郎 唐判集の緊急避難事件の判決に就いて | 348 |
菊池英夫 | 布目潮 白居易の判を通じて見た唐代の復讐 | 350 |
好並隆司 | 堀敏一 中国の律令制と農民支配 | 351 |
菊池英夫 | 室永芳三 唐末内侍省における鞫獄の性格と機能について | 353 |
滋賀秀三 | 山本達郎 敦煌発見の消費貸借に関する一史料―― British Library 所蔵 A.Stein 将来漢文文書 S.8443―― | 355 |
世良晃志郎 | 吉岡昭彦・成瀬治編 近代国家形成の諸問題 | 355 |
増田四郎 | 久保正幡先生還暦記念出版準備会編 久保正幡先生還暦記念西洋法制史料選 V近世近代 | 360 |
山田欣吾 | 村上淳一 近代法の形成 | 362 |
成瀬治 | 村上淳一 近代法の形成 | 365 |
星野英一 | 村上淳一 近代法の形成 | 368 |
五十嵐清 | 笹倉秀夫 近代ドイツの国家と法学 | 371 |
柴田光蔵 | 平田隆一 ローマ市民共同体論―― Civitas 国家の特質とその歴史的展開―― | 374 |
吉原達也 | 岩井経男 ルブリウス法 Lex Rubria de Gallia Cisalpina について――ローマ共和政末期の都市裁判権―― | 377 |
西村重雄 | 吉原達也 「永久告示録 Edictum Perpetuum 」の再構成について――訴訟告示と訴訟方式――(一)〜(三)完 | 379 |
林信夫 | 吉野悟 学説集第四三巻(特示命令)における社会的不法の類型について | 381 |
青山吉信 | 永井一郎 「ウェールズ法」にみられる aillt について・同 「ウェールズ法」にみられる「マイル」と「地のマイル」 | 383 |
山下和夫 | 直江真一 へンリー二世期における seisin の保護――メイトランド以降の研究史をたどって―― | 385 |
直江真一 | 朝治啓三 一三世紀ダラムの巡回裁判 | 387 |
深尾裕造 | 小山貞夫 成立期コモン・ロー研究に関する新動向――ファン・ケーネヘム及びミルソム学説を中心にしてのメイトランド学説批判についての覚書―― | 390 |
城戸毅 | 北野かほる リチャードソン=セイルズのイングランド初期議会像――イングランド初期議会史研究序説―― | 392 |
佐藤彰一 | 石川操 西洋初期中世の貴族支配 | 394 |
石川操 | 佐藤彰一 六世紀メロヴィンガー王権の宮廷と権力構造 | 396 |
村上淳一 | 岩野英夫 「神の法」のための闘争――関係史料の試訳と解説――・同 ヨーロッパ中世法の性格をめぐる最近の論争に関する覚書――F・ケルンの理論とその特徴―― | 398 |
神寶秀夫 | 林毅 中世ケルン都市共同体の構造(一)〜(三)完 | 400 |
林毅 | 佐々木克已 Coniuratio Coloniae pro libertate 研究の新動向 | 402 |
岩野英夫 | 阿部謹也 ドイツ中世後期におけるアジール | 404 |
若曽根健治 | 千葉徳夫 中世後期のテューリンゲンにおけるラント平和 | 406 |
辻泰一郎 | 若曽根健治 ティロール森林令雑考――領邦立法史研究覚書―― | 409 |
淵倫彦 | 今野国雄 第四ラテラノ公会議について | 411 |
森征一 | 清水広一郎 中世後期イタリアにおける都市国家の膨張と市民――ヤコポ・デル・ベーネの会計簿―― | 417 |
樺山紘一 | 小林公 清貧と所有――ウィリアム・オッカム研究(一)―― | 419 |
小菅芳太郎 | 石本雅男 無過失損害賠償責任原因論――ローマ法における Culpa levissima の比較法学的研究――(六)〜(九) | 421 |
佐々木有司 | 若曽根健治 バルドゥスにおける法理論の一斑 | 423 |
勝田有恒 | 新井誠 ヴィアッカーにおけるグロチウスの promissio 概念―― Promissio 概念と Geltungstheorie との内在的関連性に関する序章的考察――(一)(二)完 | 425 |
栗城壽夫 | 田熊文雄 ドイツ啓蒙絶対主義の「国家」概念――C.G.スワレツの》Recht《と》Staat《論をめぐって―― | 426 |
石部雅亮 | 村上淳一 ドイツにおける法の近代化の諸類型・同 ヨーロッパにおける近代法の諸類型――英・仏・独における「国家と社会」―― | 429 |
佐々木毅 | 吉野悟 M・リーデルの市民社会論から | 431 |
大木雅夫 | 五十嵐清 ドイツにおけるナポレオン法典の継受―― Fehrenbach,Traditionale Gesellschaft und revolutionäres Recht;die Einführung des Code Napoléon in den Rheinbundstaaten,Göttingen,1974 の紹介―― | 433 |
原島重義 | 小川浩三 普通法学における causa 論の一考察 | 435 |
六本佳平 | 西村稔 ドイツ法社会学成立論序説――エールリッヒを中心として―― | 438 |
神寶秀夫 | 稲元格氏による拙稿「一五世紀自由都市マインツにおける都市君主権の構造」(『法制史研究』第二七号)への御高評(『法制史研究』第二九号)に対する解答 | 441 |
河上倫逸 | 青井秀夫氏の批判に接して | 442 |
【会 報】 |
学会記事 | 443 |
報告要旨 | 444 |
訃 報 | 453 |
【雑報】 |
石井良助 | 法制史学会創立三〇周年記念事業について | 454 |
石川武 | ティーメ文庫について | 455 |
【追悼の辞】 |
石井良助 | 奥野彦六氏の逝去を悼む | 457 |
石井良助 | 豊田武氏の逝去を悼む | 459 |
【昭和五四年度法制史文献目録】 |
日本法制史文献目録 | 461 |
東洋法制史文献目録 | 484 |
ローマ法・西洋法制史文献目録 | 495 |
欧文レジュメ | 巻末 |