第1回法制史学会秋季シンポジウム
Transfer of Western Law in East Asia
― Toward a Global History of Modern Law ―
「グローバリゼーション」が、現代世界に生きるすべての人々に大きな影響を与えている現象であることは言うまでもありません。そしてグローバリゼーションの進行を支えるとともに、逆にそれによって加速されてもいるのが、欧米の法思想・法原則・法制度等の世界的な規模での拡大普及です。そうであるとすれば、このプロセスは、法の歴史を学ぶすべての者にとって、喫緊の研究課題であると言わねばなりません。
法制史学会では、第1回秋季シンポジウムとして、法のグローバリゼーションの重要な舞台の一つである東アジアにおける西洋法の移植過程とその意味を、他の文化圏(イベロアメリカ)におけるプロセスとも比較しつつ、検討することに致しました。この問題は、日本では古くから「西洋法の継受」の問題として、詳細な実証研究が積み重ねられてきたものですが、今回はこれまでの研究を前提としつつ、それを一つの大きな世界史的なプロセスの一部として把握するための問題提起を試みたいと思います。
この人類共通の問題との取り組みは、日本の法制史学がグローバルな法学・歴史学・法制史学の研究に寄与するためにも重要なことだろうと思います。それゆえ、とりわけこれからの法制史学の研究を担うべき若い皆様の積極的なご参加をお願いしたいと思います。また、法制史に限らず、広く法学、歴史学諸分野を専門とされる皆様のご参加も歓迎いたします。
記
日 時:2010年10月16日(土) 午前10時-午後6時
場 所:東京大学法学部法文1号館21番教室
報告者(順不同):
大村敦志(東京大学教授:民法)
王 泰升(国立台湾大学教授:法制史)
金 載亨(ソウル大学教授:民法)
Thomas Duve(マックス・プランク・ヨーロッパ法史研究所長,
教皇庁立アルゼンチンカトリック大学教授:法制史・教会法)
西川洋一(東京大学教授:西洋法制史)
参加費:無料
問合せ先:
113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学法学部研究室 西川洋一
e-mail:ynskw@j.u-tokyo.ac.jp